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  • 未生流東重甫

2018年8月のコラム <陰陽五行5>


2018年8月のコラム <陰陽五行5>

7月は陰陽五行の「五臓の色体表」から、医療に関わる五行の配当についての説明をしました。このように我々の生活で必要な物事を五行に配当すると、明確にその関連性を理解することができます。

生活に密着した五行の配当は下表のとおりです。

 先月ご説明したとおり、未生流では宇宙に循環する五つの元気として五行があり、これにあらゆるものが配当され、それぞれに意味があります。

五常の仁、礼、信、義、智は聖徳太子が「冠位十二階の徳目」として人の道を説いているものです。

また、五方とは四方四極を基とし、五行の中心ともいえる土を天・中央としました。

そして、五時とは一年の季節の巡りを意味し、四季である春夏秋冬(木火金水)それぞれ 72日間のことであり、この中心であるの土用(土)は四季それぞれの中心18日ずつの合計72日間のことです。これは、いわゆる太陰暦(月が巡る周期で12か月360日が決められた時代)のもので、現在は太陽暦で1年364日と6時間程の太陽の満ち欠けで1年が決められます。

五時と五方を合せると、東・春に始まり、南・夏に栄え、西・秋に成熟し、北・冬に朽ち、土中に育むみ、花でいうなら蕾が、膨らんで咲き、実を結び、朽ちて次の芽を土中に育む、といったように巡り、この巡りが止まることはありません。

五色とは黒白と色の三原色をいいます。青(木)、赤(火)、黄(土)、白(金)、黒(水)に配当されます。古代中国では、黄色は特に大切な色であり、皇帝の色とされていました。この皇帝が都を守るように四極四方に神を配していました。そして京の都にも御所があり、その四方を守るように四神の名残があります。東に青竜、南に朱雀、西に白虎、北に玄武そして中央には黄龍とも勾騰ともいわれており、これが五神です。また、五色を五方に合わせると、相撲の土俵の東の青、南に赤、西に白、北に黒の房と、四隅に四色の房が掛っています。

このように配当される中でも、もっとも身近なものは陰陽の根源でもある十干ではないかと思います。来月は十二支と合わせて干支(えと)についてお話しします。

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