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  • 未生流東重甫

"日本の文化と松竹梅"特別講演


日時:平成26年1月31日 13:00~16:00 於 :乃木會舘 璞の間 記 :石井 順甫

本講演は、平成24年5月に行われた「"カキツバタの魅力を楽しむ"~KORIN展に寄せて~」に引き続いて恵泉女学園主催で行われました。 冬晴れの寒気と会場の厳かな雰囲気の中、80余名の参加者が集まり、第1部の講義、第2部のいけばな実演の2部構成で開講されました。 開催日は偶然にも「旧正月」にあたり、まさに慶事・吉祥の象徴である「松竹梅」について学ぶにはふさわしい日だったと思います。まず講師から「松竹梅の意味」や「暮らしと松竹梅」、「いけばなと松竹梅」についての講義があり、続いてこれにまつわる水引(みずひき)の起源や南画の画題についてなど、松竹梅にかかる造詣深いお話しが楽しい雰囲気の中でありました。 参加者のほとんどの方が熱心に耳を傾け、配られた資料にメモをとっていた姿が印象に残っています。

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なお、今回の講義では、第1部と第2部の間に休憩時間としてコーヒーブレイクが設けられ、この間に講師と参加者の間で親睦が図られ、あらかじめ会場にいけてあった「臥龍梅(がりゅうばい)」について参加者から熱心に質問がありました。

また、用意されたコーヒーには、1部での講義に出てきました松露(しょうろ)が添えてあり、心和む思いがしました。 休憩をはさんだ後の第2部ではまず、師範の2人が七五三の松と竹をいけ、金銀の水引をかけました。その後、講師よりそれぞれの花の意味やいけ方、そしていける人の心構え、水引の掛け方など細やかに説明されました。

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説明と並行して臥龍梅に白い石を敷き、蕗の薹(ふきのとう)、福寿草(ふくじゅそう)、藪柑子(やぶこうじ)、冬知らず(ふゆしらず:キンセンカ)を配し、柔らかな暖かさを感じる中に竜が動いている様だと参加者の方々が評されていました。 続いて講師が説明されながら松竹梅をいけられ、水引を鮮やかな手捌きで掛けられましたが、その姿に参加者の感嘆の声が上がっていました。

講義を通して参加者から積極的な質問が最後まで続き、本当に熱心に聴講いただいたことに感謝しつつ終わりを迎えました。また、今回の講義中にいけた作品を一堂に見ますと、その荘厳さをも感じる未生流の格花が素晴らしい物であることを改めて感じ、それと同時に受講者の皆様にも同様な印象をもって頂けたことと確信しました。 最後にこのような講習会を通じて一人でも多くの方にいけばなの良さ、未生流の良さを感じて頂ければと思いました。

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