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  • 未生流東重甫

2018年を振り返って


2018年を振り返って

年末の風物詩の1つになって久しい今年の漢字ですが、2018年は「災」が選ばれました。元々自然災害の多い日本ではありますが、今年は1年を通して自然災害が多い1年でした。まだまだ日常生活を取り戻せていない被災地の1日も早い復興と「災い転じて福となす」の言葉どおりとなることを願うばかりです。

そして私個人としては、今年が悪い事だけで過ぎたのではなく、毎年の繰り返しの中に良きにつけ悪しきにつけ、初めての経験も少なからずありました。簡単にですが、2018年を振り返ってみようと思います。

まず、1月は例年どおり新年会が続き、2月には恵泉女学院園芸センター主催の「百椿図」での講演があり、3月は未生流一季会の花展に出瓶しました。そして4月は京都華道協会の花展が建仁寺で開催され、支部として初めて参加し、5月には台北から花蓮に大理石の雄大な岩盤を鑑賞しに足を伸ばしました。6月には東京虎の門教室をNHK文化センター青山へ移転することが決定し、7月は恒例の未生流夏季講座にて新花解説を担当、あっという間に夏が過ぎ、10月には日本いけばな協会の花展が大阪難波高島屋で開催され、三人席で出瓶しました。また、長岡京市文化協会に支部有志で参加し、いよいよNHKカルチャー青山でいけばな講座が開始、その間にプライベートではゴルフのハーフで始めて40で終えました。43からの記録更新です。年末が見えてくる11月と12月はいけばな界では「忙しい」につきますが、それでも12月にはお正月花「若松と青竹」と「万年青;大宗観」を特別講座として実施しました。

1年を振り返ると毎年思うことではありますが、同じような繰り返しで1年を終えています。しかし、この繰り返しの中にも発見できる大切なものがあると思います。

来年の干支は己亥(つちのとのい)、己は今年の戊の弟分、大地の土が戊なら、創り物例えば器、垣根などの石や土をいいます。怒りをかった今年の自然の土の気を鎮める為にも土の利用に気を付けたいものです。亥とは「猪突猛進」では無く突き進む勇気です。しっかり大地に足を据えゆっくり、そして時に邁進する1年にしたく思います。

公私共にお世話になった方々に感謝すると共に、このコラムにお付き合い頂きました皆々様が輝かしい新年を迎えられることを祈念致します。来年もよろしくお願いいたします。

2018年12月吉日 東 重甫

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