日本いけばな芸術展 出瓶レポート
日時:2016年5月12日~16日 於:大阪なんば高島屋
日本いけばな芸術展が大阪なんば高島屋で2016年5月12日から16日までを3期に分けて開催されました。総勢113流派756名が参加する最大規模の花展で、1966年創立の歴史ある協会の花展です。前回は個人作として造形をいけましたが、今回は同じく個人作でも格花をいけました。
初夏の緑も目に鮮やかなものですが、今回は縞蒲(熊本産)、斑入り太藺(ふとい)・杜若(2日目は3種寄せ挿け)、アンペラ藺、みつがしわ、ひし、サルビニアククラータ、縞杜若、河骨、姫ほていそうと水物ばかりを7種、9種といけました。この次期の水物の花材は、初夏の水辺の清々しさを表現するのに最適です。 初日は、7種の花材をそれぞれの個性を活かしながら水辺の景色を描いてみました。2日目は、朝の活け替え時間が40分程有りましたので、9種を7株に挿けました。
2日間の花展で全てをいけ替えることはまず無いことなのですが、用意した花たちの披露の場を与えるためにも!と一念発起し、いけました。もちろん、2日間で異なる作品を両方観る人は関係者以外あまりないかと思いますが、自分が楽しむ事の出来る作品創りでなければ観て頂く方も楽しんでいただけないという思いを作品に込めていけました。
珍しい花材があるとどうしてもそちらに目を奪われてしまい、肝心の作品は物のついでといった感じになります。立派な作品や目立つ作品創りも花展では必要ですが、そんな中でも一息つける作品があっても良いのではないでしょうか。 花展に参加することでこういったことに改めて気付かされることも1つの収穫であることを再認識した2日間でした。