2月は伝書三才の巻に記載されています「四季祝い日の花の心得」から節分を取り上げます。
節分とは、その字の如く季節を分ける日です。いわゆる24節気の立春、立夏、立秋、立冬の前日をいい、雑節になります。現在では、2月3日(まれに2月4日)を節分として神社やお寺では祝いや厄払いの行事が行われています。また、立春(新春)を迎えるに当たり、邪気を祓い、1年の幸福を願う行事として、刺のある柊の枝に小骨の多い鰯の頭を刺して戸口に吊り下げておいたり、豆蒔きをして邪気の象徴である鬼を祓って福を呼んだりする風習もあります。
関西には、太巻き寿司(恵方巻き)を一本丸ごと恵方(2015年は西南西)に向き、黙って食べる風習もあります。もっとも、近頃ではコンビニエンスストアや大型デパートなどで恵方巻が関東の方面でも売り出されていますので関西特有の行事では無くなりつつあります。この他にも奈良の東大寺二月堂の追儺ついな(儺;おにやらい)や、京都壬生寺の狂言などに代表される多くの行事が各地で行われています。この日の花は、榊(さかき)を主株にいけ、福寿草を根元にあしらいます。また、榊を体・用に使い、白梅を留に配す寄せ挿けをする場合もあります。
新春を迎える神事が執り行われる日でもあり、福寿草の根は切らず、綺麗に洗って、見せるようにいけます。新春を迎える前の日であるとして、四季祝日の最後の候に記されています。